丸福ボンバーズ 第11回公演「さいごのなみだ ~星影楼にまつわる噺 その弐~」終演報告。

出会い・再会・和気あいあい。

丸福ボンバーズの第11回公演「さいごのなみだ ~星影楼にまつわる噺 その弐~」が無事に終了いたしました。ご来場いただきましたお客様へあらためて御礼を申し上げます。

2年前に上演された第7回公演「玉夢温泉・星影楼にまつわる噺〜その壱〜」の続編ということで、本作も老舗旅館「星影楼」を舞台に”人間と神様と妖怪たち”の心温まる物語をお届けいたしました。

東京はおなじみアポックシアター、宮城は野蒜(のびる)と仙台。

3つの町で上演した今回の公演を振り返ってみたいと思います。

マルボン史上最多の登場人物。

続編ということで、もしかしたら気づいた方もいらっしゃるかも知れませんが、舞台装置は前回とまったく同じものを使用しているんですね。だから仕込みの時なんかは「ああ~こんな壁だったなぁ」とか「ここ、こんなに狭かったっけ?」とか、みんな過去の記憶を探りながらトンカントンカンやっておりました。

舞台装置は前と同じなんですが、登場人物に関しては新作ということもあり前作といろいろ変わっています。

前回出ていた人物が出ていなかったり、逆にこの2年の間で新メンバーが加入したことによって今回新たな登場人物が追加されたりと、出演者の数でいっても前回とは比べものにならないくらいに増えているんです。

その数、なんと20人!(村長はお休み)

さらに”日替わりカズマ”をカウントするとなんと27人にものぼります!(いや、日替わりカズマを含めなくてもマルボン史上初の出演者数にはかわりないのですが。)

さらにこの内、藤沢実穂と石川誠也と「カズマの仲間たち」を除く10人は全員”一人二役”をやっているので、登場人物の数だけでも驚愕の37役あったのでした!

アズキンタムの呪縛

僕は前回と同様、料理長の小西勝(こにし まさる)妖怪アズキンタムの二役を演じました。

前回初めて演じたこのアズキンタムですが、光栄なことに主宰や劇団員をはじめ、お客様からも大変な好評をいただきました。そのおかげもあって今回もガッツリと出させていただきました。(チラシの名前のクレジットもアズキンタムなくらいですから。)

”小西とアズキンタムを演じるアズキンタム”としては、主に芝居の前半から中盤にかけてシーンを引っ張っていき盛り上がらせて後半へつなげていくという役割がありました。

久しぶりのマルボンの本公演に参加ということもあり、僕は意気揚々と稽古に臨みました。

しかし、

稽古の初期の段階から皆の反応がやや冷ややか?

いや、冷ややかではないですね、冷ややかというよりかは「アズキンタムってそんなんだったっけ?」「前はもっと腰が低くて動きが早かったですよね?」的な、なんか現場でスタッフが顔を見合わせて「オーディションの時こんなんじゃなかったですよね?もっと動けてましたよね?」みたいなことをヒソヒソ言い合っているザワつき感。そういうのが正しいでしょうか。

たしかにこの2年のギャップというのは年齢のせいでしょうか、悲しいかな悔しいかな、自分でもスピード感やするどさ?などが鈍ってしまっていたような気がしました。(そんなに初演のアズキンタムはキレッキレだったのか、、、涙)

そんな過去のアズキンタムの呪縛を引きずったまま稽古は始まったのでした。

東京公演 ~APOCシアター~

東京公演のメンバー

今回は続編といえど新作なので、さらに登場人物もハンパないから、とにもかくにもみんな大変だったんですが、なんとかアポックでの初日が開けました。

僕の呪縛アズキンタムもなんとか完成形に近づきました。(初日に観にいらした甲本雅裕さんには「今日の芝居はお前の腰の高さ以外は良かった!」と言われたことだけは絶対に内緒にしとこう。)

初日のアポックシアターというのはいつも緊張します。もうバックバクですわ。

でもあの緊張感はすごく好きなんです。お客さんとのあの距離感が。ホントに近すぎる。(今回は特に最前列のお客様にはアズキ汗をかなり振りまいたことかと思われます。)

宮城・野蒜公演 ~東松島市野蒜市民センター 多目的ホール~

野蒜公演のメンバー

初めて行った野蒜。「のびる」と読むんですよね。

マルボンは今年の2月にも「バカ王」の朗読劇バージョンをこの野蒜で行ってて(この時ぼくは不参加でしたが)、今回も「さいごのなみだ」を朗読劇として上演いたしました。

そしてこの野蒜公演にはゲストとして芝原弘くん、大橋奈央さんにも出演していただきました。

芝原弘 氏

芝原弘くん、芝原くん、弘くん、ピロシ。

そう、実は僕はピロシとはもうかれこれ10年以上前からの知り合いでして、彼がまだ赤澤ムック主宰の黒色綺譚カナリア派(現在は活動休止中とのこと)で活躍していた頃からの中なんです。(僕はカナリア派の主宰ムック嬢とも当時よくつるんでて、いや、つるんでてって言い方はなんかおかしいんですが、当時はよくナカリア派の稽古場に行ったり、本番のメイキングビデオを撮ったり、小道具を作ったりチラシを作ったりと、確かによくつるんでいたのでした。)

そして、ピロシは実は照明もできる俳優さんで、僕がアポックシアターで一人芝居を行った時には照明も担当してくれたりしました。(さらにその時の音響はなんとウチの主宰のサブさんだったのです!この話はまた後日。)

再会。

そんなピロシが野蒜の公演にゲスト出演してくれると聞かされたのは、確か東京公演のバラシの打ち合わせをしている時だったと思います。

驚いたのと同時にとても嬉しかったという思いでした。

「こまいぬ」という活動を通して東京と石巻を行き来してアクティブに活動しているピロシがこのような形でマルボンに参加してくれる、そして久しぶりに会えるという気持ちでとてもワクワクしていました。

お互いに年を重ねたけどもやっぱりピロシはピロシでした。

もう僕は一体何者なんだか、、、

宮城・仙台 ~せんだい演劇工房10BOX~

仙台公演

そしてマルボンの第二の故郷仙台!

いつものごとく「せんだい演劇工房10BOX」での公演。

野蒜の公演とともに仙台ではヨコマコが参加してくれました。「こなきじじい」で。

で、今回はいつもの仙台公演とはひとあじ違いまして、「せんだい卸町アートマルシェ2018」(通称:おろシェ)というアートフェスタの参加団体として「さいごのなみだ」を上演しました。

このフェスでは上演時間の制限などが事前に決められていたので、東京公演で上演していた元々の台本をカットしたり、あとは全員で芝居のテンポを意識的に上げたりとかして、なんとか規定の上演時間に収めることができました。

そして、仙台での大千秋楽ではなんとダブルのカーテンコールをいただきました!

最初のカーテンコールが終わったあとに、メンバーはそれぞれお客さんへの挨拶や、楽屋へ戻りバラシの準備を始めようとしていたんですが、藤沢実穂が「ダブルです!ダブル!」と声を荒げていたので、なんだラーメンの大盛りでも注文したのかなと思ったんですが違いました。

慣れないダブルコールにみんな慌てて舞台へもどり、満員のお客様のあたたかい拍手をもらった時はなんとも言えない気持ちになりました。「さいごのなみだ」の集大成をお届けすることができたんだなと。

最高のひと時でした。

そしてミサイルへ。

仙台公演(短距離男道ミサイルの公演にゲスト出演)

そして、大千秋楽も終わり、次の団体の準備のためにも急いでバラシじゃ!のはずなんですが、今回はそうではありませんでした。

僕とセイヤとユウキとホッソーとヨコマコの5人は、おなじく「おろシェ」に参加していた「劇団 短距離男道ミサイル」の公演にアンサンブルとしてゲスト出演しました。

ミサイルの公演の前日に”かる〜く説明”を受け(まあ時間がなかったっていうのもあるんですが、本当に説明だけで稽古はなかったという。)ほぼぶつけ本番で挑みましたがとても楽しかったです!あとホントに息が上がった。(あれを毎回やるミサイルたちは変人だ)

スケジュール的にマルボンのバラシが終わった後にミサイルの公演でしたので、劇団員もみんな観てくれました。

念願のミサイル出演ができたんですが、この公演で僕は喉をつぶしました。

次のステージへ。

個人的な総括としては「継続」ということの大切さをあらためて感じた公演でした。

例えばさっきアズキンタムの話をしましたが、2年前に出来ていた動きが今になるとやや鈍ってしまったり、または、当時の雰囲気だとかたたずまいが薄れてしまうとか。

案外、自分よりも周りの人の方が”見ている側”だから、覚えている印象というものがある。

自分では「あの時みたいにやっている」つもりでも、相手側からしたら「そうでもない」ということがあるんですね。

それはある意味当然なことであるかもしれないんですけど(例えば年齢を重ねて体力が落ちたとかも含め)、でも、2年前よりも確実に出来るようになったことがあるというのも事実でして、そっちの方がむしろ大事なんじゃないのかなと思うんです。

だから「あの時みたいにやる」ことが大事なことではなくて、やっぱり”今その瞬間瞬間をどう受け止めているか”ってことなんですよね。(でも、フィジカルは大事ですホントに。機敏に動けるということはね、、、はぁ)

そしてそういう瞬間に対する意識を高めるためにはやはり継続なんですよね。

自分が普段から芝居に対してどういう意識で臨んでいるかという。あとは体の操作と。

365日俳優をやっているわけではないけれども、俳優はどうしていなければいけないかというのは365日考えていなければいけないと思うんです。(たとえ1日10秒くらいであったとしても)

「さいごのなみだ」という作品と自分の役どころの解釈と、いま言ったような役者としてのものの考え方などをあらためて考え直させてくれた公演でした。

なのでサブさんと劇団員のみんなとお客様にとても感謝しています。

ブースト。

12月からはいよいよ、丸福ボンバーズ ブースト「結婚のススメ~NO SURPRISE,NO LIFE!~」の稽古が始まります。

こちらも前回出演してなかったボンバーだったり、新たな客演の方々を迎えての作品になりますが「NO SURPRISE,NO LIFE!」再演になります。

僕はおそらく?前と同じ役どころで出演するかと思いますが、今の自分が持っている精一杯のものを出せるように頑張りたいと思いますのでぜひ観に来てくださいね!

あ、その役も小西勝だ!!